2025/05/08
こんにちは。
心斎橋ともえ整骨院の武津です。
当院には腰痛でお悩みの方がたくさんご来院されています。
ひとことで「腰痛」といっても、発症期間によって
・突然強い痛みを感じる「急性腰痛」
・長期間にわたって継続的に痛みがある「慢性腰痛」
という分類があり、また
・MRIなどの画像検査で原因が特定できる「特異的腰痛」
・画像検査では原因が明確に特定できない「非特異性腰痛」
という分類方法もあります。
そして特異性腰痛のなかでも「腰椎椎間板ヘルニア」や「脊柱管狭窄症」といった原因によって分けられるのです。
※特異性腰痛と非特異性腰痛については下記のリンクよりご覧ください。
(厚生労働省|腰痛対策 PDF)
今日は様々な腰痛について、それぞれの原因や症状についてお話ししたいと思います。
腰でよくみられるお悩みについて
①急性腰痛(ぎっくり腰)
②腰椎椎間板ヘルニア
③坐骨神経痛
④腰椎分離症
⑤腰椎すべり症
⑥脊柱管狭窄症
⑦慢性腰痛
① 急性腰痛(ぎっくり腰)
ぎっくり腰というのは、急性の腰痛症を指す通称で、病名ではありません。
原因もさまざまで
・重いものを持ち上げた時
・急に身体をひねった時
などに
筋肉、筋膜、腱や靭帯を痛めた場合。
まれに
・腰椎椎間板ヘルニアの急な悪化
・病気で骨がもろくなって腰椎骨折
・内蔵由来の痛み
などから急に腰が痛くなることもあります。
しかし一般的に多いのが
・朝、顔を洗おうと屈んだ時
・床に落ちたものを取ろうとした時
・くしゃみをした時
など、何気ない動作に伴って生じたパターンです。
・寝起き
・疲労が溜まっている時
・季節の変わり目
などで筋肉の伸縮性が低下している時に、少しの刺激が契機になって起こります。
ぎっくり腰の主な症状は
腰に電気ショックのような強い痛みが走り
・腰の曲げ伸ばしが困難になる
・立ち上がり、歩行が困難になる
などです。
大抵の場合は、治療しなくても1〜2週間くらいで痛みは治まります。
しかし
・安静にしても常に痛い
・時間と共に痛みが増す
・足や腰に痺れがあり力が入りにくい
などの症状がある場合は、筋肉以外に原因がある可能性もあるので、
病院を受診することをおすすめします。
ぎっくり腰について詳細は下記のリンクよりご覧ください。
腰のお悩み②ぎっくり腰について
②腰椎椎間板ヘルニア
椎間板(ついかんばん)ヘルニアとは、背骨の骨と骨の間にある軟骨「椎間板」の一部(髄核)が飛び出している状態のことです。
背骨のなかでも腰椎部分のヘルニアのことを「腰椎椎間板ヘルニア」と呼びます。
飛び出している髄核が周りの神経を圧迫すると、さまざまな症状が現れます。
また、画像検査でヘルニアがあっても症状がない「無症候性ヘルニア」の方も多いそうです。
腰椎椎間板ヘルニアの主な原因としては
・中腰や前屈み姿勢での作業
・重い物を運ぶ作業
・長時間同じ姿勢での作業
・体重増加
・加齢
などが挙げられます。
腰椎椎間板ヘルニアの主な症状は、腰、お尻、脚、の痺れや痛みです。
症状が進むと
「足に力が入らない」
「つまずきやすくなる」
などの運動障害や、残尿感や便が出にくいなどの症状(膀胱直腸障害)が出ることもあります。
痛みやしびれ感は前屈みで強くなることが特徴で、症状が強い人は、椅子に座ることも難しくなることがあります。
腰椎椎間板ヘルニアについて詳細は下記のリンクよりご覧ください。
腰のお悩み①腰椎椎間板ヘルニアについて
③坐骨神経痛
坐骨神経は、人間の体の中で最も太くて長い神経です。
腰から足先まで伸びており、足の感覚や運動を司っています。
その坐骨神経が圧迫されることで
・痺れ
・痛み
・灼熱感や冷感
・足の力が入りにくい
などの症状が
・腰
・お尻
・太腿の裏側
・ふくらはぎ
・足先
に現れます。
これら坐骨神経が圧迫されて起こる症状が、坐骨神経痛です。
症状は、片足だけに現れることが多いですが、両足に現れる場合もあります。
坐骨神経痛の主な原因は
・腰椎椎間板ヘルニア
・腰部脊柱管狭窄症
・梨状筋症候群
です。
腰椎椎間板ヘルニアは、
腰椎(下部の背骨)の間にある椎間板が飛び出す病気で、椎間板が坐骨神経を圧迫します。
腰部脊柱管狭窄症は、
背骨の中にある脊柱管が狭くなる病気で、坐骨神経を圧迫する原因となります。
梨状筋症候群は、
お尻の筋肉である梨状筋が硬くなることで、坐骨神経を圧迫します。
長時間座っている方や運動不足の方、そしてスポーツなどを過度にされる方が梨状筋症候群になりやすいようです。
特に車の運転を長時間するお仕事の方に多いとも言われています。
その他
・脊髄や骨盤内の腫瘍による圧迫
・外傷による神経損傷
・糖尿病
などが坐骨神経痛の原因となる場合もあります。
坐骨神経痛について詳細は下記のリンクよりご覧ください。
腰のお悩み③坐骨神経痛について
④腰椎分離症について
腰椎は5つの椎骨によって構成され、椎骨の前方部分を椎体、後方の部分を椎弓といいます。
椎弓の一部にジャンプや腰をねじるなどの激しい運動の繰り返しでひびが入り、さらに圧力が加わることで疲労骨折を起こすことがあります。
これが腰椎分離症です。
腰椎分離症は骨が未発達である成長期の子どもに多くみられ、スポーツの練習などで繰り返し腰に負担をかけることで発症します。
腰椎分離症に伴う主な症状は腰痛で、分離した部分に新しく作られる骨が、神経にぶつかるためだといわれています。
その他に腰やお尻、脚などに痺れが現れることもあります。
痛みや痺れは、腰を反らせたときに増すことが多いです。
腰椎が分離していても痛みを伴わない場合や、年をとってから痛みが発生する場合もあります。
腰椎分離症の治療は早期に発見し、治療することが大切です。
初期・進行期・終末期の3つの病期に分類されるなかで、初期と進行期は骨癒合する可能性がありますが、終末期では非常に低いとされています。
腰椎分離症について詳細は下記のリンクよりご覧ください。
腰のお悩み④腰椎分離症・すべり症について
⑤腰椎すべり症について
腰椎すべり症は、上側の腰椎が下側の腰椎に対して前方にずれた症状です。
すべりが重度になると、脊柱管の狭窄や神経根の圧迫が起こります。
それによって、脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアと同様、
・腰痛
・脚の痺れや痛み、脱力感
を生じます。
すべり症には、主に2つの種類があります。
まず1つ目は、「腰椎変性すべり症」。
加齢による椎間板や関節の変性により腰椎がずれる症状です。
女性ホルモンに関係があると言われ、50~60歳くらいの女性に多く発症します。
そしてもう1つは「腰椎分離すべり症」。
先にお話しした腰椎分離症から移行し、椎弓と分離した椎体がずれる症状です。
腰椎分離症と同様、成長期の子どもに多くみられます。
腰椎すべり症について詳細は下記のリンクよりご覧ください。
腰のお悩み④腰椎分離症・すべり症について
⑤脊柱管狭窄症とは
脊柱管狭窄症は、背骨の中にある神経の通り道が狭くなって神経が圧迫される、
60歳以上の方に多い症状です。
背骨(脊柱)は椎骨と呼ばれる骨が積み重なってできており、その一つ一つの椎骨に穴(椎孔)が空いています。
その椎孔が繋がった管状の部分「脊柱管」には、脳から続く脊髄神経が通っています。
その脊柱管が加齢により
・椎骨の変形
・椎骨のズレ
・靭帯の肥厚(分厚くなる)
・椎間板の膨隆(ふくらむ)
によって狭くなり、中を通る神経が圧迫されることが、脊柱管狭窄症の主な原因です。
他にも
・先天的に脊柱管が狭い
・長時間同じ姿勢での作業
・激しいスポーツ
などが原因になることもあります。
脊柱管狭窄症によって起きる代表的な症状は、長い距離を続けて歩けない「間欠跛行」です。
しばらく歩くとお尻から足にかけての痛みや痺れ、脱力を生じ、歩けなくなります。
しばらく休むと改善しますが、また歩いていると症状が現れ、休み休みでないと歩けません。
進行すると、排尿障害を起こすこともあります。
痛みや痺れは、前屈みになると軽減し、腰を反らすと増強することが多いです。
脊柱管狭窄症と似た症状として、腰椎椎間板ヘルニアがあります。
腰椎椎間板ヘルニアは、椎骨の間にある軟骨(椎間板)が飛び出した症状です。
その椎間板が神経を圧迫すると、腰や脚に痛みや痺れが生じます。
椎間板は多くの場合は左右どちらかに飛び出しているため、痛みや痺れは左右どちらかに出ることが多いです。
また、間欠跛行はあまりみられません。
自覚症状のある方は、20代〜40代と脊柱管狭窄症の方よりも若い世代に多いです。
脊柱管狭窄症について詳細は下記のリンクよりご覧ください。
腰のお悩み⑤脊柱管狭窄症について
⑦慢性腰痛
ぎっくり腰などの急性腰痛は、電気が走るような激しい痛みが特徴的です。
動けないほどの強い痛みがありますが、たいていの場合は2週間程度で治まります。
それに対して慢性腰痛は、だるさや違和感を伴う鈍い痛みが長期間続くのが特徴です。
腰痛でお悩みの方の約85%は、検査で背骨や内臓の病変が確認できない非特異性腰痛だと言われています。
主な原因としては一般的に
・猫背などの不良姿勢
・労働やスポーツ
・筋力不足
・ストレス
・肥満
・気候
などと言われています。
それぞれの原因は関連していることも多く、複数の原因から腰痛を引き起こしている方も多いように思います。
例えば
・肥満によってお腹が出てくると、身体の重心バランスが崩れて不良姿勢になる
・筋力不足によって姿勢を保つことができなくて、不良姿勢に繋がる
といったようにです。
そして
・不良姿勢で仕事やスポーツをする
・寒さで筋肉が硬くなっている時に長時間同じ姿勢で仕事をする
など、複数の原因が合わさることで、腰への負担がさらに増えます。
人間は「骨格」という構造体で身体を支えています。
しっかり骨格で身体を支えていれば、筋肉は補助的な役割をするだけです。
しかし姿勢が崩れて不良姿勢になると、その骨格だけで身体を支えることができず、筋力で常にサポートしないといけなくなります。
そうなると筋肉は疲弊し、伸縮性が低下して硬くなっていくのです。
こういった理由から当院では、姿勢の崩れこそが慢性腰痛の根本的な原因だと考えています。
慢性腰痛について詳細は下記のリンクよりご覧ください。
腰のお悩み⑥慢性腰痛について
さいごに
心斎橋ともえ整骨院では、筋膜などにアプローチするソフトな施術で身体のバランスを整えて、腰にかかるストレスの軽減を図ります。
※当院の施術については、下記のリンクよりご覧ください。
(当院の施術について)
そして、根本的な解決に向けて
・日常所作(立ち方、座り方、歩き方など)のアドバイス
・ストレッチなどセルフケアの指導
・加圧式MCトレーニング(オプションメニュー)による身体づくりのサポート
を行っております。
どのようなタイプの腰痛でお悩みの方も、ぜひ一度ご相談ください。
※当院では病院(整形外科)の受診もおすすめしております。
整骨院ではレントゲンやMRI等の検査はできません。
特に痛みや痺れの症状が強い方は、病院でいちど検査を受けてみられてはいかがでしょうか。