2025/08/27
こんにちは、心斎橋ともえ整骨院の武津です。
当院には腰痛でお悩みの方がたくさんご来院されますが、なかには脊椎圧迫骨折の疑いがある方もおられます。
そのような場合は、まず整形外科で検査を受けていただくようお願いしています。
脊椎圧迫骨折は年配の方に多い症状です。
骨密度が下がって骨粗鬆症になると、転倒などによる強い衝撃がなくても骨折する場合があります。
ですから、骨折されているというご自覚がないまま来院されるのです。
今日は、骨密度の低下による骨粗鬆症と腰椎圧迫骨折についてお話しします。
骨密度の低下による骨粗鬆症と腰椎圧迫骨折について
①骨密度について
②骨粗鬆症とは
③脊椎圧迫骨折について
④骨粗鬆症のセルフケアについて
①骨密度について
骨密度とは、骨の強度を示す指標です。
骨に含まれるカルシウムやリンなどのミネラルの量を測ることで、骨の硬さや強さを評価します。
私たちの身体のなかで、骨は常に新陳代謝が行われています。
古い骨は壊されて、新しい骨に作り変えられているのです。
この、骨が常に新しく作り替えられる過程のことを「リモデリング」と呼びます。
古い骨を壊す「破骨細胞」と、新しい骨を作る「骨芽細胞」が協調して働き、骨の強度を保っています。
そのバランスが崩れると、骨密度の低下につながるのです。
骨密度は18歳くらいにピークを迎え、50歳前後から減少し始めます。
特に女性は更年期を迎えると、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少していきます。
骨吸収を抑えるエストロゲンが減少すると、破骨細胞の働きが活発になります。
その結果、骨を作るより壊すスピードが優位になり、骨密度が低下しやすくなるのです。
②骨粗鬆症とは
骨粗鬆症とは、骨密度が低下して骨が弱くなる病気です。
若い人の骨密度の平均値を100%とした場合、70%未満であれば骨粗鬆症と診断されます。
骨密度が低下すると骨の内部がスカスカになるため、転倒や軽い衝撃で骨折しやすくなります。
骨粗鬆症は、初期のうちはほとんど症状がありません。
しかし、進行すると
・脊椎(背骨)の圧迫骨折
・転倒による大腿骨などの骨折
などが起きやすくなります。
日本の骨粗鬆症の患者数は1,590万人(男性410万人,女性1,180万人)と推計されています。
出典(日本生活習慣病予防協会|生活習慣病の調査・統計)
③脊椎圧迫骨折について
骨折というと、骨がポキっと折れるイメージがありますが、圧迫骨折は骨が圧迫されて潰れた状態のことです。
尻もちなどによって強い力が脊椎に伝わって骨折するケースも多くみられます。
しかし骨粗鬆症の方は、くしゃみなどの弱い衝撃などによって、無自覚のうちに骨折している場合もあります。
最も負担がかかりやすい、胸椎の下部から腰椎の上部にかけて骨折される方が多いです。
症状としては、
・起き上がりや立ち上がる際の腰痛
・背中が丸くなる(円背)
・身長が低くなる
・まっすぐ立てなくなる
などがあります。
治療法としては、基本的にコルセット等による固定が行われます。
骨が癒合すれば痛みは軽減しますが、潰れた骨の変形は治りません。
骨がうまく癒合しない場合や痛みが強い場合は手術による治療が選択される場合もあります。
④骨粗鬆症のセルフケア
脊椎圧迫骨折の要因となる骨粗鬆症を改善するには、骨密度を上げないといけません。
病院では薬物療法が中心となりますが、
セルフケアとして
・食生活改善
・運動
も大切です。
食生活については、カルシウムだけでなく、
カルシウムの吸収を助けるビタミンD
カルシウムの沈着を助けるビタミンK
を含む食品を多く摂るようにしましょう。
特に骨ごと食べられるしらす干しなどの小魚は、カルシウムとビタミンDを一緒に摂取できるおすすめの食品です。
運動もまた、骨密度アップには大切です。
運動によって骨に負荷が加わると、骨に弱いマイナスの電気が発生してカルシウムを呼び寄せ、骨にカルシウムが沈着しやすくなります。
さらに、体を動かすことで骨の血流がよくなるため、骨芽細胞の働きが活発になります。
特にウォーキングは、日光を浴びることでビタミンDが生成されるのでオススメです。
さいごに
当院では、脊椎圧迫骨折が疑われる方には整形外科で検査を受けて頂いております。
もし脊椎圧迫骨折だった場合は、骨折部が癒合した後にリハビリや腰痛などのケアを行っております。
また、骨密度アップが期待できる加圧トレーニングの指導も行っております。
心斎橋ともえ整骨院|加圧式トレーニング
脊椎圧迫骨折につながりやすい骨粗鬆症を予防したいという方は、ぜひお問い合わせください。